思い出を。

思い出を断ち切ることになりそうで怖かった。
だから読み終えることが出来ないでいた。
 卒業記念本。
『卒記新迎』
 新入生歓迎本。
なんだか、すべてが過去になってしまいそうで、
あの頃が、
楽しかったあの頃が、
遠いものになってしまいそうで、
読みきることが出来なかった。
でも、
あたしはそれに、やっと手を伸ばした。
初めから、最後まで、
すべてに目を通した。
読み終わったとき、
やっぱり悲しかった。
寂しくなった。
やっぱり、あの日々が帰っては来ないことを
実感せざるを得なかった。

それでも、前に進まなくちゃいけない。
あたしは、鎖をひとつ手放した。
寂しかったけれど、
もう、
それにすがりついていてはいけないと、分かっていたから。

必死になって原稿書いて、
みんなは、入試終わって3日くらいしかなくて。
印刷機を先生の目を盗んで{?}まわして、
それぞれで折ったページを彼んちで綴じて。
楽しかったなぁ。

すべては思い出になったんだ。

今のあたしは卒業アルバムを開くことも出来ないと思う。
きっと、泣いてしまうから。
でも、
前に進まなくちゃいけないから。
あの頃には戻れないから。

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